【2.2 基本の切り方・加熱の仕方】包丁の正しい持ち方から焼く・炒める・煮る・蒸す・揚げるのポイントまで
2.2 基本の切り方・加熱の仕方
料理の仕上がりは、どんなに良い食材を使っていても「切り方」と「加熱の仕方」ひとつで大きく変わってきます。基本の包丁の持ち方から代表的な加熱方法のポイントまでを押さえておきましょう。
包丁の持ち方・基本の切り方
包丁の持ち方
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刃元(柄の付け根付近)をしっかり握る
- 切れ味を安定させるため、柄の付け根に人差し指と親指を添えて包丁をしっかりホールドします。
- 余裕がある人は包丁の背に指を添えたり、柄の上から手をかぶせるように持つなど、自分が力を入れやすい方法を見つけましょう。
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添え手の注意
- 反対の手(添え手)は、指先を丸めて刃に当たらないように気をつけます。
- 食材を安定させながら、刃元から先端にかけて包丁を上下に動かすイメージでカットすると安全かつスムーズ。
基本の切り方
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さいの目切り
- 角切りとも呼ばれ、食材を立方体状にカットする切り方。
- スープや炒め物など、食材を均一な大きさにそろえたいときに便利です。
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千切り
- 細長く同じ幅に切る手法。キャベツやにんじんなどの根菜類、葉物野菜でよく使います。
- 太さや長さを一定にそろえると、口当たりが均一になるうえ、見た目も美しく仕上がります。
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薄切り
- 肉や野菜を薄くスライスする方法。
- 煮込みや炒め物で火の通りを早くしたいとき、食感を軽くしたいときに適しています。
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その他の切り方
- 乱切り:根菜類を不規則な角度で切る方法。面積を増やして味の染み込みを良くする効果があります。
- 短冊切り:厚みのある薄切り。かぼちゃや大根、にんじんなどでよく使われます。
焼く・炒める・煮る・蒸す・揚げるの基本プロセス
焼く(グリル・フライパン焼きなど)
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予熱が重要
- フライパンやグリルはあらかじめ温めておくことで、焼き色がきれいにつきやすくなります。
- 油を引く場合は、温まったら油を投入し、全体にムラなく回すようにしましょう。
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火加減のコントロール
- 強火で一気に表面を焼いたあと、中火や弱火で中まで火を通す手法が一般的。
- 食材によっては、蓋を使って蒸し焼きにするとジューシーに仕上がります。
炒める(ソテー・ stir-fry)
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下準備が勝負
- 材料をあらかじめ切っておく、調味料を近くに用意するなど、手早く仕上げるための準備が大切です。
- 短時間で仕上げるため、火加減は基本的に強めが多いですが、焦がさないようにこまめに混ぜましょう。
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順番がポイント
- 火の通りにくいもの(根菜類など)や香りを出したいもの(にんにくや生姜など)から先に炒め、葉物や肉・魚介などは後で加えるのがおすすめです。
煮る
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アク取りを忘れずに
- 煮込み料理をするときは、沸騰したら浮いてくるアクを丁寧に取ると、雑味がなく仕上がります。
- 火加減は強火で沸騰させたあと、弱火にしてじっくり煮込むのが基本。
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落とし蓋や蓋の使い分け
- 落とし蓋は煮汁の循環をよくし、食材にしっかり味を含ませるのに有効。
- 普通の蓋を使うと蒸気がこもり、煮込みスピードが上がります。
蒸す
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下ごしらえの工夫
- 野菜や魚介はあらかじめ軽く塩を振っておくと、水分が出やすくなり、短時間でしっかり火が通ります。
- 肉類は下味をつけておくと、蒸し上がりにうま味が凝縮され、柔らかく仕上がります。
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蒸気の力を活かす
- 沸騰後の蒸気が安定してから食材を入れるのがポイント。
- 蒸し時間は食材の大きさや種類によって異なるので、竹串やフォークで火の通りを確認すると安心です。
揚げる
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油の温度管理
- 油が適温に達していないと、衣が油を吸いすぎたり、逆に温度が高すぎるとすぐに焦げてしまいます。
- 目安としては170~180℃が多いですが、食材や衣の種類によって少し変動させるのもテクニックのひとつ。
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少量を入れて様子を確認
- 衣のサクサク感や中の火の通りを確かめるために、まずは少量を揚げてみるのもおすすめ。
- 食材同士を密集させると油温が急激に下がり、カラッと揚がりにくくなるので注意しましょう。
まとめのひとこと
- 切り方ひとつで、食感や見栄えは大きく変化します。レシピや食材に合わせていろいろ試してみましょう。
- 加熱方法も、火加減や工程の順番で仕上がりがぐっと良くなります。基本を押さえたうえで、自分流のアレンジを見つけてみてください。
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